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Room.R


(左独 ※独歩先天性女体化。一人称そのままです。あと♡ついてます。 あらすじ:先天性女体化独歩が左馬刻と一緒に××しないとでられない部屋に閉じ込められ、なんやかんやでセックスする)


 第三次世界大戦中、日本のあちこちにシェルターが作られた。戦後、言の葉党が支配する世の中になっても、それは破壊されることなく残り物置として使われたり、忘れ去られてしまったりとそれぞれの末路をたどった。
 そのなかに、戦後のどさくさにまぎれていわゆる裏社会の人間がキーコードを盗み、管理しているシェルターも多く存在する。
 しかし、世の中には、裏社会の人間すら認知していない、都市伝説のようなシェルターも存在する――と、言われている。たとえば、なんらかの理由で入ってしまえば、指示に従いつづけないと出られない部屋。通称『Room-R』。現代の怪異ともよぶべき、オカルトチックなそれは、インターネットでたびたび話題になった。それらすべては、どうしようもない噂話でしかないのだけれど。


・・


「はあ......」
 観音坂独歩は、低いパンプスをかつかつと鳴らして廊下を歩きながら、大きなため息をついた。課長に指示された資料のコピーは合計で三百枚。一枚一枚はぺらぺらなコピー用紙でも、集まればずっしりと重い。最近肩こりや腰痛も気になるアラサーOLの腕はびきびきと痛んだ。
 まあ、エレベーターの使用が許可されているだけましか、と紙の束を抱え直しながら、ちょうど止まったエレベーターに乗り込む。今日の会議室は確か十階だったはず、と十のボタンを押そうとして、誤ってRのボタンを押してしまった。
「あー。疲れてんのかな」
 度重なる残業と連勤ですり減った心身。はやく休みが欲しい、と考え、ふと気づいた。「ん? うち、屋上なんかあったか?」
 まあそんな疑問はさておき、十階ボタンを押そうと手を伸ばし、触れるより先に、チン、というエレベーターが停止した音が響く。停止階はやはりR。するするとあいていくスライドドアの向こうは、独歩が予想していたシンジュクの空が広がる屋上ではなく、ただの真っ白な部屋。そして、そこには見たことのある顔をした男が一人、ぽつねんと立っていた。
「ヒッ!! ヨコハマのヤクザッ!!!!」
「アア!? 左馬刻様だっつーの、クソアマ!」
「あっ、すみませんッ! すみませんッ!」
 独歩に気がつき、がなりごえをあげる白いアロハに銀髪の男――ヨコハマ代表・マッドトリガークルーの碧棺左馬刻とは、つい先日、中央区でのディヴィジョン・バトルで決勝で相見えたばかりだ。ヤクザという職業だけでも恐ろしいのに、初対面で威圧的な態度をとられたので、独歩はこの男が恐ろしかった。
 ばさっ、と反射的にコピー用紙を散らしてしまい、独歩は慌ててそれを追って、エレベーターの外にでる。
「おいッ、バカ! 来ンじゃねえ!」
 え、と独歩が左馬刻の制止に気づいて足を止めた時には、スッと入ってきたエレベーターの扉が閉まり、そしてあとかたもなく消えていた。
「えっ」
 独歩がいきなりのことに目を白黒させていると、左馬刻は呆れたようにため息をついた。「だから来るんじゃねえっつったんだよ。ここ、出らんねえぞ」
「それはどういう......」
「どうもこうも、出口がまずどこにもねえ。俺が一通り試してもなんも成果なし。そんでもって、マイクもなんの役にもたたねえ」
 そんで解決策を考えてたら、テメェが来たっつうことだ。そう言って、左馬刻は黙った。出られない、ということは自分は死ぬのか? と独歩は考えて、へなへなとへたり込んだ。
「ヤクザと二人で死ぬのはいやだ......。先生、一二三......」
「クソ失礼なこと言いやがって」
 つい、口をついてでた言葉をごまかすように、独歩はへたくそな愛想笑いをした。そこに、ヒラリ、と天井から紙が二枚落ちる。
 なんだ? 資料か? と独歩が拾えば、【テストで満点をとりなさい】と書いてあるものと、人体の絵が描いてあるテスト用紙と思わしきものだった。
「ヤ、碧棺さん。これ」
 独歩が立ち上がり、近づきながらそれをかざして見せると、左馬刻はそれを受け取って、「解け、っつうことか?」と言って舌打ちをした。「悪趣味な野郎が、誰か見てンだな。クソが」
「とりあえず、俺のボールペン使って、書きますか」
「......それしかねえな」
 スーツのポケットから黒ボールペンを独歩が差し出す。二人は、床に座りこんで顔をつきあわせ、テスト用紙と向き合う。
「ええと、これ。あれですね、人体の部位」
「は、ンなもん、名前なんか知らねえよ」
「大丈夫です、俺分かるんで......。ええと、ここは脇の下と胸部横の境目だから、スペンス乳腺か。それで、これは......卵巣、卵管、子宮......」
 膣口、大前庭腺、大陰唇、と書き込んでいくにつれて、明らかに出題が女性器に集まり過ぎていると気づいた独歩は、だんだん恥ずかしくなり顔を赤くしていく。
「なんだよ、これッ! ほとんどセクハラじゃねえかッ! ぶっ殺すぞッ!?」
 半ギレになりながら、独歩がセクハラテストをすべて埋めると、ピンポーン! と、まぬけな音がした。
「やんじゃねえか」
「全然嬉しくないですよ碧棺さん......。なにが悲しくてこんな、テストやらされなきゃなんないんだ......。俺のせいなのか? 俺が、三十間近になっても恋人がいないどころか、処女だから? 俺が......」
 独歩が鬱々としていると、また紙が落ちてくる。今度はクロスワードパズルのようで、漢字が列挙されている。恐らくこれも解けということだろう。いやな予感がしながらも、独歩はマスを律儀に埋めていく。
「いちじく、ウニ、つぼみ......。サーモン、あわび。ち、ちれつ!? ほ、と......。ってやっぱりこれ俺が変態みたいじゃないかこんにゃろう~~~ッ」
 誰だこのエロクロスワードパズル作ったヤツ! とキレながら、独歩はがむしゃらに埋めていく。左馬刻はそもそも手伝う気がないようで、たばこを吸い始めている。なんで俺がこんなこと、と独歩は最後のひとマスを埋めたところで、猛烈な倦怠感にぐったりしてしまった。
「う、埋めたぞ......」
 すると、やはりピンポーン! と間抜けな音が部屋に響いて、今度はスウ、となにもなかった部屋の壁にスリットが入り、スライドした。
「おい。開いたぞ」
「ほ、本当ですか!?」
 ばっと独歩が顔をあげると、新しい部屋があるだけだった。「外じゃないんですね......」「しゃあねえだろ。行くしかねえ」
 二人で踏み込んだ新しい部屋は、白いだけの部屋と違って、フツウのビジネスホテルのような内装だった。
「出れた......?」
 独歩がぽつりと口にすると、それを裏切るように天井からまた紙がヒラリと落ちてきた。左馬刻がそれを拾い、独歩ものぞき込む。そこには【ラストです。セックスを行ってください】とだけ書かれていた。
「んだとッ!?」
「ええっ!?」
 二人は大声を上げた。いつの間にか白い部屋に続く扉は消えていた。
「せ、セッ......」
 独歩がかちんと固まってふらふらしていると、左馬刻はその首根っこをつかんでベッドにひきずった。「ヤんぞ」
「いや、いやいやいや! 俺ですよ、碧棺さんッ! 三十手前になって陰気なせいで彼氏もできたことなくて、一二三にも、魔法使いになれちゃうかもねなんてバカにされる俺......俺は......」
「いいから黙って抱かれてろ。テメェが乗り気じゃねえのも仕方ねえ。俺様も急にヤれだなんて言われて勃つかってんだ。でもヤるしかねえってえならしゃあねえだろ。腹決めろ」
 独歩をベッドに押し倒した左馬刻は、戸惑い身動きができなくなっている独歩の頭を持ち上げると、その薄い唇を自分のそれでふさいだ。
「ン、ン!?」
 ぽかんとして無抵抗のまま、独歩は男の肉厚な舌が歯列を割って自分の舌に絡むのをただ呆然と受け止めるしかなかった。男性経験のまるでない女が、いきなりのディープキスに対応できるわけもなく、息をするのも忘れ、くちくちと唾液がねばつく音が鼓膜を犯すのに顔を赤らめた。
「ん、はっ、おい......、鼻で息しろ」
「は、はい......」
 苦しさに独歩が左馬刻の胸を叩くと、一度口を離され、指示をされる。それから矢継ぎ早に行われた二度目の口づけは、さらに激しく、淫靡な水音が部屋を満たしているような感覚に独歩は陥った。
 キスをしながら、左馬刻は独歩の双球を着衣ごしにもみしだく。いままで独歩にとって、ただの役に立たない、むだに育った脂肪の塊でしかなかったそれが、下乳をすくいあげるようにぐりぐりともみこまれると、快感を拾う器官と化した。
 ぎゅうぎゅうと乳をいじられ、独歩は自然と内股になり、ももをすりあわせた。下腹部がどうにもせつなくてしかたがない。ぐ、とみじろぎをした瞬間、ばつん、とブラジャーのフロントホックが外れた。押さえ込まれていたたわわな乳が、はじけてブラウスのなかで揺れる。
「あ、す、すみませっ」
「や、わりいな。っつーかサイズ合ってんのか?」
「いや、俺あんまりはかる方じゃなくて......」
 もちもちとブラウスごしに素肌の胸をもまれながら、独歩は苦笑する。下着にこだわったことなど、人生で一度もありやしない。ワイヤーは骨に当たっていたいからノンワイヤーで。とめやすいからフロントが好き。基準なんてそれくらいだ。というか、そもそも上下の下着がそろっている日の方が少ないくらいだ。
 左馬刻の丁寧な愛撫によって、すっかり立ち上がった乳首がつん、とストライプのブラウスを押し上げている。そこを、左馬刻の指がきゅっとつまむ。
「っ......♡」
 ぴりりと腰に静電気のようなものがはしり、独歩は甘い息をはしたなく漏らした。
「ここ、舐めて良いか?」
「は、へ? あ、ど、どうぞ......」
 赤い目が、独歩の様子を伺うようにしていた。いちいち許可をとってくる優しさに、めまいがしそうだった。ヤクザだし、初対面の印象から、乱暴なやつだと思っていたのに、いざことにおよぶと口数も少なく、穏やかな姿を見せる。本当に、この男は自分の知る碧棺左馬刻なのだろうか? と独歩は思う。
「んんっ、......ひっ、はっ♡ あお、ひつぎさん♡ ぎゅって、しないでくださっ♡」
 許可を得た左馬刻は、シャツごしに舌や唇をつかって音をたてんばかりに吸い上げ、なめしゃぶる。そんなことをされてしまえばひとたまりもなく、独歩はあられもない声を上げた。
「あっ、やだっ♡ おっぱいのびちゃうから♡ んうっ♡」
 もう片方の胸は、左馬刻の手により乳頭をぎゅうとひっぱったり、押し込むようにしたりともてあそばれ、その都度、独歩はじゅんと股が濡れる感覚を味わった。
「下、触ンぞ」
 そう言った左馬刻は、胸の愛撫をやめると、スカートの裾をたくしあげるようにして内部に手を入れ、ストッキング越しにパンツのクロッチ部分に触れた。
 すこし指が触れただけなのに、くちくちとそこは蜜が流れでていやらしい音がした。独歩は自分が浅ましい女であるような気分になって、体をあつくほてらせた。
 左馬刻はびり、と長い爪でうすいストッキングをやぶくと、パンツのすきまから、期待によだれをたらす恥部を直接さわった。ワレメをくちゅくちゅとやられると、それだけで独歩は恐ろしいほどの快感を得て、背中をしならせてシーツをぎゅっと握った。
「あっ、碧棺さん......っ♡ ひゅごい♡ ひうっ♡」
「おいおいこんなんでダメになってどうすんだよ。まだクリも触ってねえのによ」
「ごめんなひゃ♡ すいません♡」
「おーおー。手マンでイッとくか? 脱がすからこし浮かせろ」
 左馬刻はスカートを限界までひっぱりあげ、ストッキングごと下着を抜く。そして独歩の足を開くと、そのももを持たせた。まんぐり返しの姿勢で、陰部がすべてさらされる。
「んうっ、これやですっ♡ 全部見えちゃうッ♡」 
 興奮で、ぐ、とすっかり勃起したクリトリスも、ピンク色のひだも全部左馬刻が見ていると思うと、こぷこぷとまた汁があふれる。
「全部見てやるから、安心して気持ちよくなっとけ」
 びくびくと震える媚肉を、愛液をまとった指でぐちゃぐちゃと擦られると、たまらない。左馬刻が指を上下させるたびに、ひどい音がたち、独歩の熟し切った処女膣が、早く、早く、とこびるようにひくついていた。
「あ゛ッ♡ あおひひゅぎしゃ♡ ぐちゃぐちゃするのきもちいっ♡ あッ!? んぅッ! あふっ、そこ♡ おれ、おかしくなっちゃいます♡」
 そこに息づくふくれあがった芽を、左馬刻が剥いてやり、そこを転がすように撫でて甘やかすと、独歩は肉欲にとりつかれたようにくねくねと腰をふって身もだえた。
「あっ、あっ♡ いくっ♡ ううううん♡ ~~~~~~ッ♡」
 左馬刻がクリトリスを触りながら、緩んだ膣口に指をいれてGスポットを押し込んでやると、びく、びく、と体をしならせ、独歩は人生で初めて他人の手によって絶頂を迎えた。
「はっ、は、はあっ......♡」
 全身が勝手に震え、目の前がチカチカして気をやってしまいそうな独歩のあたまを撫でると、左馬刻は一言、「いれんぞ」と言った。
「うえ?」
 ぼんやりとする思考の中で、衣擦れの音がするのを聞いていた独歩は、ぴとりと膣の入り口に当てられたものが何かを察し、とろりとした目でそれを見上げて、笑った。
「んぅ♡ 碧棺さんっ、おれ見て、こんなにおっきくしてたんですか? んくっ♡ うれし......♡」
「あんまり煽るんじゃねえよ」
「らって♡ 碧棺さん、おれみたいなっ♡ アラサーいきおくれのっ♡ 陰気でだっさい処女で興奮してくれたから♡」
「ったく、こっちは処女だからって手加減してやってんだぞ......ッ」
 左馬刻はずぶずぶと、ゆっくりとナカに自身を沈める。
「......ッ、あ、あ♡ 入ってる♡ きた♡ 碧棺さんの、ん゛あっ♡」
 腰をおし進められるつれ、独歩の男を知らないまま育った肉壺は、はじめてくわえる太い男根を歓迎するようにぎゅうぎゅうとしめつけた。
「キツ、ちょっと、ちからぬけ......ッ!」
「んっ、んっ♡ はじめてだからっ、はあッ♡ わかんな......んんッ! きもちよくて♡ なにされてもイきそ......♡ こんなの、すぐに奥とどいちゃうだろ♡」
「こんな浅いとこからそんなんだと、お前気が持たねえぞおい」
「はあ♡ これ、ずこずこしてもらったらどれだけヤバいんだ......?」
「ぶっとぶくらいよくしてやっから、ちょっと黙れや」
 下がりきっていたポルチオに届いた左馬刻の肉棒は、そこをとんとんとノックするようにストロークしたり、くりくりとこねまわすようにグラインドした。同時に、なだめるようにキスをされ、独歩はねっとりと下を絡め合う喜悦に震えた。とろとろとねばつく唾液を上から流し込まれれば、全身があつく、とけてなくなってしまうとすら思える。
「ん、はあッ......。本当に処女かよ......、すげえ吸い付き」
「すいません碧棺さん♡ しょじょなのに♡ だらしなくて......、ダメな女でほんとにすいません♡」
「そういうんじゃねえよ。あと、左馬刻でいい。セックス気持ちいいか?」
「はい♡ 左馬刻さんのちんぽ♡ すっごくやさしくて♡ おれ好き♡ 頭ふわふわして♡ ひゅっごい♡」
 独歩が足をぎゅっと左馬刻の体にからめると、ちょっと激しくすっから、と左馬刻は余裕をなくしたような表情で言った。そして、先ほどの優しさとは一転して、左馬刻は陰茎が抜ける直前まで腰を引くと、勢いをつけて奥までばちゅん! と突き立てた。
「うくッ♡ あっ、あっ、やだッ♡ なんかくる♡ すっごいおおきいやつッ♡」
 ぱんっ、ぱんっと肉がぶつかり合う音が、部屋に響く。独歩は、左馬刻に何度も何度も貫かれ、今日一番のオーガズムに達した。
「左馬刻さん♡ あッ、きもちいいですか? おれのッ、オンナになりたてのナカッ♡」
「だからっ、だまっとけってッ」
「らってッ、イクのとまんない♡ ッあ♡ 勝手に声でるんですッ♡ ――――ッ♡」
「......おいッ、独歩。そろそろ、出すぞッ! くッ......!」
 律動を繰り返した果てに、左馬刻は精液を独歩の子宮にぶちあてるようにびゅるびゅると射精した。初めて出された白濁した子種汁を、独歩の子宮は嬉しそうにごくごくと飲み干そうと甘え、締め付ける。
「あっ♡ 出てるッ、左馬刻さんのせーし♡ おくにいっぱい♡ あついッ♡ きもちい♡」
 独歩は、切れ切れに声を出しながら、左馬刻の体にしがみつく。アロハをまとった胸板に、つぶれた乳が押しつけられた。
 ガチャン、とどこかで鍵が開く音がした。それでも、左馬刻と独歩はおさまらない性欲と劣情の炎に焼かれ、獣のように互いを求め合った。
「左馬刻さんっ♡ 俺、もっと欲しいですッ......♡」

 

END


あとがき
 女体化、受け攻め両方がするのや、攻めだけするのは書いたことあるんですが、受けだけはないなあと思って書きました。地味に出られない部屋シチュも初。
 濁点派なんですが、女の子だしハートがええやろ! と♡つけてます。エロいと思ってもらえたらうれしいです。

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